2025.01.24
M&Aコラム
会社の解散とは?清算との違いやメリットについて
事業の業績悪化や後継者不足で事業承継ができず、会社を解散する企業があります。廃業は事業を終了する広義の意味で使用される言葉ですが、会社の解散は会社法に基づき、正式に手続きを行わなければなりません。今回は、会社の解散と清算との違い、メリットなどについてご紹介します。
■会社解散と会社清算について
会社をたたむ時には、会社解散に関する手続きを行う必要があります。ここでは、会社解散と会社清算についてまとめてみました。
・会社の解散とは?
会社解散とは、株主総会で決議された後、法人としての存続を止めるための法的手続きです。解散が行われると事業活動が停止し、債務の整理や資産の分配といった清算手続きに進みます。会社は、解散後も清算が完了するまでは法人格を維持しますが、新しい事業活動を行うことはできません。 会社解散では、会社そのものが消滅することになります。もしも事業活動を一時的に停止したいのであれば、会社自体は存続する会社の休眠手続きを行うと良いでしょう。会社解散の種類には、会社が自らの意思で会社を解散する任意解散、破産や違法行為によって裁判所から命令されて解散する強制解散があります。また、法務局での登記手続きを怠って長期間放置してしまうと、会社が実質的に活動していないとみなされ、みなし解散となる可能性があります。
・会社解散と会社清算の違いは?
会社解散とよく似た言葉に、会社清算があります。会社清算とは、会社の解散後に行われる手続きのことを指し、会社の債務を整理して残った資産を株主や関係者に分配するプロセスです。会社清算が完了することで、会社の法人格が完全に消滅します。会社解散は会社を閉じる手続きの始まりであり、会社清算はその具体的な手続きのことです。
・会社清算の注意点について
会社清算では、会社解散後に残された業務を処理し、会社を消滅させるための手続きを行う清算人が選ばれます。通常、清算人の選任は、定款で指定された人物や株主総会で選ばれた人物が務めます。ただし、清算手続きには専門的な知識が求められるため、弁護士などの専門家に依頼することも有効な選択です。清算期間中は、各清算事務年度ごとに確定申告が必要ですが、通常の確定申告と異なる点が多いため注意しましょう。債権放棄などが発生した場合、課税所得が生じる可能性があるため、税務や法務の専門家を活用することが重要です。解散を決定する前には、従業員、取引先、金融機関などの関係者に対して十分な説明を行うことが求められます。
■会社解散のメリットは?
会社解散は、会社の法人格を消滅させる手続きであるため、メリットなどないように思えるかもしれません。しかしながら、会社解散を選択することには下記のようなメリットがあります。
・経営資源の整理ができる
業績悪化により、負債を抱えてしまう場合も。会社解散を行うことで、資産や負債を整理することができます。経営資源の整理を行うと、新たな経営方針や他の事業にリソースを集中できるでしょう。
・税金負担の軽減になる
会社を休眠した場合、事業を再開しやすいというメリットがあります。しかしながら、会社を存続させている限りは、たとえ事業を一時的に停止していたとしても、法人税などの税金がかかります。その点、会社解散を行うなら、税金負担から解放されます。
・決算申告などをする必要がない
休眠会社で事業を停止していたとしても、決算報告書の作成や確定申告を行ったり、役員の任期満了時には役員重任登記を行ったりしなければなりません。しかし、会社を解散することで、これらの義務を果たす必要はなくなります。
■まとめ
会社解散は、会社にとって大きな決断です。会社解散と会社清算は異なる概念であり、会社解散後には必ず会社清算の手続きが必要になります。会社解散にはメリットもありますが、M&Aによる事業承継など、別の手段も慎重に検討することができるでしょう。
最後に
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