2024.10.22
M&Aコラム
子会社化すべき?メリットと子会社化の種類について
企業の子会社設立は、節税効果だけがメリットではありません。子会社を設立するのには手間が掛かりますが、労力に見合うだけのメリットが得られます。今回は、子会社の種類からM&Aによる子会社化の方法、メリットなどについてご紹介します。
■子会社とは?
会社の呼称には様々なものがあります。特に、企業に属する会社には、関連会社やグループ会社がありますが、子会社もその内の一つに数えられます。ここでは、子会社の定義や種類について見ていきましょう。
・子会社の定義
株式会社であるなら必ず設置しなければならない株式総会では、決済承認や配当金額など、会社の経営にかかわる様々な決定がなされます。意志決定機関である株主総会ですが、子会社では、これらの決定権限が親会社にある状態を指します。会計上の定義では、原則として議決権の50%以上を親会社が有しており、親会社によって支配されている会社のことです。
・子会社の種類
子会社は、完全子会社、連結子会社、非連結子会社の3つの種類があります。
「完全子会社」…株主総会の決議の際、親会社に議決権を100%保有されている会社のことです。しかし、個人や相互会社が株式を100%取得している場合は例外となります。
「連結子会社」…親会社に50%を超えた議決権を保有されている会社で、連結決算の対象となる会社のことを、連結子会社と言います。通常、経営状況を正しく把握するために、子会社の会計を親会社の会計に加える連結決算が行われます。経営成績などを知るために作成される連結財務諸表に、親会社と連結して子会社も掲載されます。
「非連結子会社」…子会社に該当する会社は、全て連結決算の対象としなければなりません。しかしながら、親会社から見て資産的に重要性のない、もしくは一時的な支配にある会社は、連結決算において対象外になる場合も。このような会社のことを非連結子会社と呼びます。
・関連会社との違い
子会社と似ている会社に関連会社がありますが、関連会社は原則として議決権の20%以上を親会社が有している会社のことです。一般的には、株式保有比率が50%以上で子会社とみなされるため、20%以上、50%未満であれば関連会社とみなされます。関連会社は、経営の方針についてなど重要な決定に関して親会社から影響を受けるものの、子会社ではない会社のことを指します。
■M&Aによる子会社化
会社の発行済株式を50%以上取得することにより、子会社化することが可能です。ここでは、M&Aによる手法と子会社化するメリットについてご紹介します。
・M&Aによる子会社化の方法は?
M&Aで他社を子会社化するには、株式譲渡や株式交換などいくつかの方法があります。株式譲渡の際には譲渡制限がない場合と、取締役会や株主総会の承認を得なければならない場合では手続きの仕方が異なるため、手続前に譲渡制限の有無について確認しておかなければなりません。もしも譲渡制限がある場合には、必ず株式譲渡承認請求を行いましょう。一方、株式交換は、他社を完全子会社化する際に使用されるM&Aの手法です。この場合、買収対象である会社の発行済株式を全て取得することで、子会社となる買収対象を100%支配下に置くことが可能になります。その他、事業譲渡は、自社の事業を子会社化する際に用いられるM&Aの手法です。技術やノウハウのほか、従業員や権利など有形・無形の譲渡対象から、承継するものを選択できるのが大きな特徴となっています。事業譲渡以外にも、自社の事業を子会社化するために、吸収分割や新設分割などの手法が用いられます。
・子会社化のメリット
他社を子会社化する場合と自社の事業を子会社化する場合では、メリットが異なることもあります。他社を子会社化する場合には、節税対策のほか、事業拡大や利益アップなどを狙って行われるケースが多いと言えるでしょう。自社の事業を子会社化する場合には、事業ごとの業績を評価しやすくなったり、迅速な意思決定を行いやすくなったりといったメリットがあります。また、子会社を作ることで、リスクの分散を行うこともできるでしょう。
■まとめ
他社や自社の事業を子会社化する方法には、株式譲渡や株式交換、事業譲渡などの方法があります。子会社設立は時間も労力も求められますが、事業拡大やリスク分散などのメリットを得られます。子会社を作る時には、M&Aのどの手法を用いるかよく検討する必要があるでしょう。
最後に
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