M&Aコラム/動画/インタビュー

M&Aコラム
M&Aコラム/動画/インタビュー

2023.12.12

M&Aコラム

企業M&Aにおけるデューデリジェンスの重要なポイント

企業M&Aにおけるデューデリジェンスの重要なポイント
企業のM&Aの過程において、デューデリジェンスは不可欠なステップとなっています。本記事では、デューデリジェンスの主要なポイントに焦点を当て、その重要性と実施の方法について詳しく解説していきます。

1. デューデリジェンスとは何か

デューデリジェンスとは、企業M&Aにおいて前提となる調査プロセスのことを指します。特に、買収を検討している企業(買い手)が、売り手の企業や事業について総合的に調査・分析・検討する活動を指します。この調査の結果は、M&Aの実行可否の判断、企業価値の評価、買収価格の算出などに大いに影響します。

(1)デューデリジェンスの目的

デューデリジェンスの主な目的は以下の6つに分けられます。
リスクの認識
リターンやシナジー効果の把握
企業価値評価と買収価格の算出
M&A実行可否の判断
買収後の経営統合の準備
契約書に記載する事項の決定
それぞれの目的については後述のセクションで詳しく解説していきます。

2. デューデリジェンスの種類

デューデリジェンスの調査範囲は、財務・税務・法務・事業・人事・システム(IT)など、多岐にわたります。それぞれのデューデリジェンスにより調査される内容は異なります。以下では、各種デューデリジェンスの主要な調査内容について解説します。

(1)財務デューデリジェンス

財務デューデリジェンスでは、財務諸表などから以下のポイントを調査します。
過去の業績推移
収益性と事業計画の整合性
資産状況
投資状況
簿外債務の有無
キャッシュフローの状況
内部統制の状況

(2)税務デューデリジェンス

税務デューデリジェンスでは、以下のポイントを調査します。
過去の税務申告内容や納税状況
税務調査の際の指摘事項

(3)法務デューデリジェンス

法務デューデリジェンスでは、以下の項目を調査します。
会社の沿革
登記状況
株主名簿
取引内容
許認可の有無
訴訟の有無
法令違反の有無

(4)事業デューデリジェンス

事業デューデリジェンスでは、以下の項目が調査対象となります。
取引先
顧客
競合
製品・サービス
保有する特許・技術・商標

(5)人事デューデリジェンス

人事デューデリジェンスでは、以下の項目が調査対象となります。
人事制度
労務状況
労使関係
評価制度
採用状況
人員数
人件費

(6)システム(IT)デューデリジェンス

システム(IT)デューデリジェンスでは、以下の項目を調査します。
基幹システム
セキュリティ状況
システム投資状況
3. デューデリジェンスの手順
デューデリジェンスの適切な手順を理解することは、その成果を最大化するために重要です。以下では、デューデリジェンスの一般的な手順について解説します。

(1)デューデリジェンスが行われるタイミング

M&Aを検討・実施する場合、買い手(譲受)側企業は以下の手順で進めることが一般的です。
M&A専門家とのアドバイザリー契約
候補企業にアプローチ
秘密保持契約(NDA)締結
企業概要書(IM)の分析
トップ面談
基本合意書の締結
デューデリジェンス(買収監査)
最終条件の交渉
契約締結・クロージング
デューデリジェンスは、基本合意書の締結後に行われます。基本合意書は、買収の基本的な条件を定めたもので、これをもとにデューデリジェンスが開始されます。

4. デューデリジェンスの目的詳細

前述したデューデリジェンスの目的について、詳しく述べていきます。
(1)リスクの把握
デューデリジェンスにより、売り手企業に潜むリスクを明らかにすることができます。特に中小企業の場合、管理体制が整っていないこともあり、簿外債務が隠れている可能性もあります。これらのリスクを把握することは、買収後の失敗を避けるために重要です。

(2)リターン・シナジー効果の把握

M&Aによって期待できるリターンやシナジー効果を事前に把握することは、M&A成功のために必要です。具体的には、売り手企業から得られるリターンや、自社とのシナジー効果による売上・利益の拡大可能性を評価します。

(3)企業価値評価と買収価格の算出

デューデリジェンスにより、売り手企業の正確な価値を評価し、適切な買収価格を算出することが可能となります。これには、買収により得られるシナジーやリスクなども考慮されます。

(4)M&A実行可否の判断

デューデリジェンスの結果は、M&Aの実行可否を判断する重要な基準となります。リスクやリターン、シナジー効果、買収価格などを総合的に評価し、M&Aを実行すべきかどうかを決定します。

(5)買収後の経営統合の準備

M&A後は、自社と売り手企業の経営統合が必要となります。これをPMI(Post Merger Integration:買収後統合)と呼びます。デューデリジェンスにより、PMIに向けた準備を行うことができます。

(6)契約書に記載する事項の決定

デューデリジェンスの結果は、契約書に記載する事項の決定にも役立ちます。具体的には、クロージングまでに対応が必要な事項や、留意すべき点などを明らかにします。
ここまで見てきたように、デューデリジェンスは企業M&Aにおける重要なプロセスであり、多岐にわたる調査を行うことで、M&Aの成功に繋がります。また、デューデリジェンスは専門的な知識と経験を必要とするため、専門家に依頼することが一般的です。

最後に

もしM&Aに関して相談の機会を希望される方はこちらの「M&A Pass」がオススメです。

M&Aにおける充実したサポートを基本合意まで
無料で受けられるマッチングサイトはこちら▶️

M&A Passは、審査を通過した企業のみが掲載されている完全審査制M&Aマッチングサイトです。

全工程をオンラインのみで完結するサイトとは違い、マッチング後はファイナンシャルアドバイザーがリアルでサポート。

初めてのM&Aに不安を感じる経営者の近くで伴走します。

会員登録やサービス利用は完全無料です。

まずは情報収集の一環として、ぜひM&A Passへの会員登録をお願いいたします。

売り手の会員登録はこちら

買い手の会員登録はこちら

登録方法のサポートが必要な方はお気軽にお電話くださいませ。

M&A Passサポート窓口 0120-984-985(平日9:00〜17:30)

News

  1. トップページ
  2. M&Aコラム/動画/インタビュー
  3. 企業M&Aにおけるデューデリジェンスの重要なポイント