M&Aコラム/動画/インタビュー

M&Aコラム
M&Aコラム/動画/インタビュー

2024.09.20

M&Aコラム

赤字会社は売却できる?買収で節税する時に注意したいこと

赤字経営が続くと、借金が増える前に再建するか清算するかを選択しなければなりません。中には、「もう廃業するしかない」と考える経営者の方もいらっしゃるでしょう。しかし、赤字会社でもM&Aを行うことは可能です。今回は、赤字会社の売却の仕方と赤字会社を買収して節税対策をしたい時に気を付けたい点についてご紹介します。

 

■赤字会社をM&Aで売却するには?

「赤字会社を親族に承継するのは難しい。しかし、自社には売却する価値がない」などと考える経営者の方も少なくありません。確かに、黒字会社よりも売却は難しいものの、赤字会社でもM&Aは可能です。

 

・日本の企業の多くは赤字?

経済産業省の中小企業庁の調べによると、日本の企業の9割以上は中小企業です。日本政策金融公庫の調査では、中小企業の赤字の割合は7割近いため、日本の企業の多くは赤字だと言えます。しかし、赤字とひと口に言ってもその理由はさまざま。業績悪化だけではなく、節税対策による影響で意図的に赤字にしている企業もあります。

 

・赤字会社を売却するために必要なこと

買い手側からすれば、赤字会社は安く買収できるというメリットがあります。将来の収益性、ブランド、ノウハウ、優秀な人材などがある企業であれば、現時点では赤字であっても買い手は見つかりやすいでしょう。また、赤字会社を買収することで、ゼロから会社を立ち上げる手間が省けたり、素晴らしい立地が手に入ったりなど、取引先に魅力があったりと、買い手にとってメリットとなる点があります。赤字会社がM&Aで売却を検討している場合、赤字要因を分析し、自社の強みを見極めてアピールする必要があるでしょう。

 

・赤字会社を売却する方法

M&Aを通して赤字会社を売却する手法として、合併・株式譲渡・事業譲渡の3つが挙げられます。

 

☑合併

合併では、規模の大きい会社が規模の小さい会社を吸収するのが一般的です。しかし、規模の小さい会社が存続会社になるケースもあり、これを「逆さ合併」と呼びます。赤字会社の合併は税務上の適格要件を満たした場合にのみ、繰越欠損金を引き継ぐことができます。複雑な手続きが多い合併ですが、繰越欠損金を決算時に控除として活用できるため、節税対策で行われることが多い手法です。

 

☑株式譲渡

手続きが比較的容易なため、株式譲渡もよく使用される手法です。株式譲渡では、自社株式を譲渡して経営権を移転し、会社をまるごと包括的に引き継ぐ手法となっています。

 

☑事業譲渡

事業譲渡は、すべての事業もしくは一部の事業を譲渡する手法です。事業譲渡では、引き継ぐ資産や負債を選択できるため、不要な負債を引き継ぐリスクはありませんが、繰越欠損金など税制上の優遇はありません。

 

■赤字会社を買収すれば節税対策できる?

節税対策を目的に、赤字会社を買収する企業もあります。ただし、節税対策のために赤字企業を買収するのであれば、繰越欠損金の消滅に注意しましょう。

 

・繰越欠損金が消滅するケース

株式譲渡で50%を超える株式を取得した場合、買い手は新規事業を開始するのではなく、引き継いだ事業を継続しなければなりません。また、旧事業の約5倍を超える資金を借り入れた場合、赤字会社の役員すべてが退任、従業員の2割が退職した場合などには、繰越欠損金が消滅します。このように、税務上の繰越欠損金を利用して節税対策をするには、一定の条件や制限が設けられているため、専門家の意見を求める必要があるでしょう。

 

・赤字会社の買収は慎重に

率直に言えば、節税対策のために赤字会社を買収することは容易ではありません。しかしながら、赤字会社の買収になんらかのメリットを見出せるのであれば、良い買い物になる場合もあるでしょう。赤字会社の買収を検討しているのであれば、デューデリジェンスを怠ることなく、M&Aの専門家を交えて戦略を練る必要があります。

 

 

■まとめ

赤字会社を売却するのであれば、自社の弱みと強みを把握し、改善できる点は改善して売却に向けて体制を整えることが大切です。中には、赤字会社を節税目的で買収する企業もありますが、税務上の繰越欠損金の利用には一定の条件や制限が設けられているので注意しましょう。  

最後に

もしM&Aに関して相談の機会を希望される方はこちらの「M&A Pass」がオススメです。

M&Aにおける充実したサポートを基本合意まで
無料で受けられるマッチングサイトはこちら▶️

M&A Passは、審査を通過した企業のみが掲載されている完全審査制M&Aマッチングサイトです。

全工程をオンラインのみで完結するサイトとは違い、マッチング後はファイナンシャルアドバイザーがリアルでサポート。

初めてのM&Aに不安を感じる経営者の近くで伴走します。

会員登録やサービス利用は完全無料です。

まずは情報収集の一環として、ぜひM&A Passへの会員登録をお願いいたします。

売り手の会員登録はこちら

買い手の会員登録はこちら

登録方法のサポートが必要な方はお気軽にお電話くださいませ。

M&A Passサポート窓口 0120-984-985(平日9:00〜17:30)

News

  1. トップページ
  2. M&Aコラム/動画/インタビュー
  3. 赤字会社は売却できる?買収で節税する時に注意したいこと