M&Aの買い手探し！売却先の見つけ方とポイントは？

2024.09.20

M&Aコラム

M&Aの買い手探し！売却先の見つけ方とポイントは？

第三者承継であるM&Aを成功させるには、良い売却先を見つけることが重要です。売り手である譲渡企業は、具体的な目的を設定して買い手を見つける必要があるでしょう。今回は、M&Aの初期段階で大切なプロセスである売却先の見つけ方をご紹介します。

■M&Aにおける買い手の見つけ方は？

M&Aを検討しているのであれば、買い手をどのように見つけるのかについても考えなければなりません。下記に、M&Aにおける売却先の主な見つけ方についてまとめてみました。

・公的機関・知り合いなどに相談する

会社経営者や個人事業主の中には、地域の中小企業の経営改善と支援を目的に運営されている商工会議所に加入している方も多いでしょう。そのような場合、公的機関である商工会議所にM&Aを検討していることを相談できるかもしれません。また、顧問税理士や銀行などの金融機関、M&A経験者である知り合いなどに相談すれば有益な情報を得られることがあります。

・M&Aの仲介業者に依頼する

M&Aには、幅広い専門知識が求められます。良い売却先を見つけたいのであれば、仲介業者に買い手探しを相談できるかもしれません。M&Aの仲介業者の持つネットワークを通せば、最適な売却先を見つけることが可能です。しかし、さまざまな仲介業者が存在するため、それぞれの仲介業者の得意分野や専門性を見極め、自社に合った仲介業者を選ばなければならないでしょう。

・マッチングサイトを活用する

近年、M&Aの譲渡企業と譲受企業をマッチングさせるサイトが増えています。M&Aの仲介業者に相談するよりもコストが掛からないマッチングサイトは、簡単に登録できるのも魅力の一つです。数多くの買い手を比較検討することができるほか、条件さえ合えば比較的スムーズにM&Aを進めることができます。

■ふさわしい売却先を見つけるには？

売却先を見つける際、どのような点に留意しなければならないのでしょうか？ふさわしい買い手を見つけるためのポイントについてご紹介します。

・売却額で選ぶ

どんな目的のM&Aにしろ、一番気になるのは売却額なのではないでしょうか。M&Aでイグジットを行う場合はもちろん、事業承継の場合においても売却額が高ければ、老後資金の足しになるでしょう。高い売却額を得るには、自社の強みや資産をアピールし、高いシナジー効果が得られることを買い手側に認識させる必要があります。

・同業種の企業から選ぶ

M&Aを行っても、必ず成約できるとは限りません。M&Aに失敗した場合、M&Aのために割いた時間や労力、コストがすべて水の泡になることも。M&Aを成功させたいのであれば、同じ事業を行っている企業の中から選ぶことができます。同業種の企業間のM&Aを水平型M&Aと呼びますが、M&Aによって販路開拓を目指し、新規顧客や新規の取引先を増やしたい同業種の企業であれば、M&Aが比較的スムーズに進む傾向があります。

・従業員のことを考えて選ぶ

中小企業やベンチャー企業の多くは、経営層と従業員の距離が近い企業が多いものです。そのような場合、「M&Aによって従業員が失業するのはぜひとも避けたい」と経営者は願うのではないでしょうか。企業の資産である優秀な従業員が離職するのを防ぐためにも、従業員の雇用を保証してくれる企業や自社と企業理念がマッチしている企業を選ぶことができます。

・経営統合しやすい企業を選ぶ

良い買い手とは、売却額が高いだけではなく、M&Aを成約させやすい企業のことを指します。自社と親和性の高い同業種の企業のほか、自社と近い地域にある企業や自社の事業に興味を持っている企業などを選ぶことができます。M&Aの後に経営統合しやすい企業を選ぶことで、M&Aを円滑に進めることができるでしょう。

■まとめ

最適な買い手を見つけることは、M&Aの成功に不可欠な要素です。買い手を見つける方法は、知り合いや仲介業者、マッチングサイトまでさまざまですから、自社に合った方法を選択しましょう。ふさわしい売却先を探す際には、売却額はもちろん、M&Aがスムーズに行われるような企業を選ぶことができます。ターゲットとなる企業が見つかれば、自社の強みを効果的にアピールし、M&A成約に向けて動き出すことが大切です。